#映画レビュー

『ステップ・アップ』

ダンス好きの娘が、映画の最初の宣伝を見たときから、ずっと楽しみにしていた映画。初日に二人で行って来た。ストーリーや役者の演技には特に惹かれるものはないのだけど、ダンスは素晴らしく楽しかった。聞けば、振付師である監督の第一回監督作品だとか。…

『ハッピーフィート』

先行上映で見てきた。 かわいいペンギンが歌い踊る、底抜けに楽しいCGアニメが見られると思って見たけれど、ちゃんと真面目に語る部分も盛り込んである、真面目な映画だった。 もちろん、CGは楽しい。思いがけない絵の連続だ。水の中の描写など、すばら…

『ナイトミュージアム』

先行上映で見てきた。 何をやっても続かない主人公が、子供の養育権のために就職するのが、閑古鳥が鳴く博物館の夜警。そこでは、毎晩毎晩、不思議な現象が起こる。逃げ出さずに頑張る、というのがメインテーマなのだろうけど、もちろん、物語は純然たるコメ…

『パフューム ある人殺しの物語』

つい先日、養老孟司著「超バカの壁」を読んでいたら、ちょうどタイミングよく、嗅覚の話が出ていた。いろいろ脳に絡めた味覚・嗅覚の面白い話が載っていたのだけど、その中に犬からよく吠え付かれる人がいる理由として、怖がっているのを匂いで犬に悟られる…

『それでもボクはやってない』

『さくらん』を見た後、二本続けて見て来たのがこれ。順序を逆にしなくて大正解だった。つまらない、という意味ではなくて、どこかいたたまれないところがある映画だった。ものすごく疲れた。はっきりと使命感を持って映画を作った、と監督が語っているけれ…

『さくらん』

映画『さくらん』鑑賞。独特な感じで、面白かった。 写真家の蜷川実花さんが監督ということであれば、『MORE』に連載されている、『妄想劇場』の極彩色の世界が、映像でも繰り広げられているに違いない、そう思ってわくわくして出かけた。本当を言えば、…

『ドリームガールズ』

個人的な事情でいえば、R&Bは大好きである。二十代の後半から三十代まで、一番聴いた音楽だ。そんなわけで、モータウンの往年の名曲ばかり集めたCDも持っているし、「モータウン25th」をLDで持っている。マイケル・ジャクソンが「ビリー・ジーン…

『天国は待ってくれる』

土曜日、仕事を定時に終えて、二本続けて『天国は待ってくれる』と『ドリームガールズ』を鑑賞。「疲れるかな?」と思ったけれど、『天国~』を先にしたのでまったく問題なく楽しめた。まるで『天国~』をオードブル扱いにしているようで申し訳ない。どちら…

『どろろ』

「見てから読むか、読んでから見るか」迷った末、今回は読んでから見ることにした。手塚治虫の名作「どろろ」。ずいぶん前からその存在は知ってはいたものの、何となくグロテスクな感じがきついような気がして敬遠していた作品だ。まあ、グロテスクは苦手だ…

『ニック・オブ・タイム』DVD

これは、『ケ・セラ・セラ』の大ヒットで知られる、ヒッチコックの『知りすぎた男』のリメークだそうだ。ヒッチコック得意の、主人公の「巻き込まれ」物語である。それを『アサシン』のジョン・バダム監督がメガホンを取っている。絶対に観客を飽きさせない…

『ブロークバック・マウンテン』DVD

ホモセクシャルについては、特に何の感想もない。ヘテロセクシャルの男女のベッドシーンも十分に気持ち悪く感じるので、ホモだから特別に気持ち悪い、ということもない。映画やドラマの役者同士の場合だと、素では恋愛感情を持ち合っているわけではないのだ…

『マリー・アントワネット』

まずはざっくりした感想から。最高に楽しかった! 特に目に楽しかった。 コミック『ベルサイユのばら』、通称『ベルばら』が空前の大ヒットをしたのは、私が高校生の時だった。その時代の女子高生の心情に、男装の麗人オスカルがストレートにはまって、相当に…

『スキャナー・ダークリー』つづき

『スキャナー・ダークリー』を見ていて、ちょっと書き足したくなったこと。 フィリップ・K・ディックはSF作家として、人とまったく違う認識世界に住んでいる主人公を数多く創造してきた。それが惑星やタイムマシンや人工夢などの、絶対にあり得ないSF仕…

『スキャナー・ダークリー』

今日、渋谷のシネセゾンで見てきた。 ディックのSFは、好みが人によって分かれるそうだが、ディック晩年の『聖なる侵入』『ヴァリス』から入ってカルチャーショックを受けた私には、どれもこれも、手にしっくりなじんだ器のように親しみをおぼえる世界観だっ…

『プラダを着た悪魔』

ずいぶん前に見たんだけど、いい映画だったから感想はきちんと書いておこうと思う。 さて、最初はどんなに無理だと思えたことでも、やっていく内にできるようになることがある。仕事では、社会に出たばかりの新人の頃、先輩たちの仕事っぷりを見ていて、「自…

『デスノート The Last Name』

娘と二人、日曜日に見てきた。 前宣伝でうたわれていた原作との一番大きな違いは、ラスト近く、Lが用いたトリックのことだった。こんな遣い方、原作者だって思いつきもしなかったはず。息が詰まるような、ライトとLの頭脳戦は決着した。二人の勝負は、原作と…

『時をかける少女』

川崎のラゾーナの中にある、できたばかりの109シネマで、見てきました『時をかける少女』。 今年度のナンバーワン・アニメ映画の呼び声も高い。 「おじさん・おばさん世代には、甘酸っぱい気持ちになれること請け合い」という口コミだった。 甘酸っぱかった…

『イルマーレ』

個人的には恋愛物は守備範囲外なのだが、主演がキアヌ・リーブスだし、予告編がなんだかとても面白そうだったので、見てきた。物語世界は何の変哲もない日常だけど、たったひとつだけ、非日常があって……そういう仕掛けのファンタジーには良質のものも多い。…

『フラガール』

前評判通りの映画だった。 目当ては、蒼井優さんだったのだけど、松雪泰子さんの気風のいいダンスの先生が思った以上によかった。スポ根の鬼コーチみたいで。過去をあまり語らないのに、何となく想像できる過去が伝わってくる、というのがいい。 そして、気…

『日本以外全部沈没』

見てきた。ずいぶん人が入っていた。 何となく、「うわ、それって今時期まずくない?」なんて、他人事ながらはらはらするような 黒いものが見たい心境だったのだな。 絶対、今の国際状況をとことんブラックな風刺で斬るんだろう、と思ったので。 原作は賞を取…

『X-MEN ファイナル ディシジョン』

見てきた。テレビでアニメの放映をしていた頃に、少しはまって、パソコン通信のボードに熱っぽく書いたことがある。SFのアイテムとしてミュータントというものを考えたとき、作者が人間性とか能力をどう捕らえているか、それが現れていくわけだが、その点で…

『親指さがし』

少し遅くなったけれど、『親指さがし』を見てきた。 『ゲド戦記』の『影との戦い』以降、これに影響された作品があまた作られたそうだが、『エンゼルハート』などもそのひとつだったろうか。『親指さがし』のラストを見ていて、少し『エンゼルハート』を思い…

『ブレイブ・ストーリー』

例年、夏休みにはアニメが映画館にかかるわけだが、今年はいつになく大作揃いなのだそうだ。中でも『ゲド戦記』と双璧をなすという『ブレイブ・ストーリー』を見てきた。こういう流れで見ると、意識していなくても二つを比較して見てしまう。 絵やテンポが、…

『ハチミツとクローバー』

見てきた。 甘酸っぱかった。 お目当ては、はぐみ役の蒼井優さんと、竹本役の桜井くんなのだが、 これがまた、はまり役というか何と言うか。 美大というところは、もともとアートの能力がある人間が行くところだから、 人間の割合としては少数派のたまり場だ…

『笑う大天使』

大好きな川原泉の原作。だけど、これが映画化されるとは思いもよらなかった。あの語りの独特の感じが面白さのポイントだと思うのだけど、それほ現実に役者が台詞で言って面白いか……そう思ったけど、心配要らなかった。原作の「つぼ」の台詞はほとんど出てこ…

『パイレーツ・オブ・カリビアン デッド・マンズ・チェスト』

昨日、先行上映で行ってきた。 前回と同じくはらはらどきどきの冒険活劇。前回よりも派手なカメラワーク、前回よりも凝った映像。おなじみブラックパール号をはじめ、船が次々と破壊されていくシーンとか、幽霊船が消えたり現れたりするシーンとか。また、大…

『バトルロワイヤルⅡ』DVD

デスノートで藤原君が気になると娘が言うので、借りて見てみた。残虐シーンがあるというので、絶対に見るまいと思っていたのだけど、私も藤原君見たさに、つい。 報復とか、生き残りとか、そういうことを賭けて本気で殺し合いをする……これが、現代の各国の紛…

『デス・ノート』

『デス・ノート』見てきた。面白かった。 我が家のトイレには、天井までのスチール書棚があり、そこはコミック専用棚になっている。その下から三段目、いい高さに『デス・ノート』はある。原作は連載が終わったけれど、終わり方が気に入らないと、夫と娘がと…

『ポセイドン』

リチャード・ドレイファスが出演している上、ペーターゼン監督の作品とあっては、見ずにはいられない。ああ、だけど、水恐怖症と、閉所恐怖症、高所恐怖症の人は、かなりつらいことを覚悟して見た方がいいと思う。かく言う私は、水恐怖症にして、閉所恐怖症…

『間宮兄弟』

二週間ぶりに映画館で映画を見た。ゴールデンウィークだというのに、見たいと思うのが全然かかってなかったので。 さて、娘が配役が好きだから見たいというので、『間宮兄弟』見てきた。私としては何の予備知識もなく行って、つまらなくてもいいや、ぐらいの…