『バトルロワイヤルⅡ』DVD

デスノートで藤原君が気になると娘が言うので、借りて見てみた。残虐シーンがあるというので、絶対に見るまいと思っていたのだけど、私も藤原君見たさに、つい。
報復とか、生き残りとか、そういうことを賭けて本気で殺し合いをする……これが、現代の各国の紛争のスタイルだろう。抵抗しているゲリラにも、やむにやまれぬ事情はあるはず。それはとても理解できる。
だけど、子供、対、大人の戦争をその理屈で読み解こうなんて、無意味だ。大人はかつて子供だったし、子供はいずれ大人になるのだから。大人が永遠に子供を搾取し、押さつけ、支配し続けるなんて構図は、そもそも幻想だと思う。そんな構図の物語を、当の大人が子供を代弁して作る、ということがおかしい。そりゃ、自分の子供の頃のリターンマッチをしたい、というのはよくわかる。子供から大人になるプロセスで、自分の子供時代の『まずいところ』がわかったとしても、自分で生き直すのが不可能だから、それを行使してくれる子供たちが必要なのもわかる。でも、それは新たな抑圧を生むだけなんではないだろうか。映画を見ていて、そんな気が強くした。
アメリカが、主人公の抵抗に対して腹を立てて、ミサイル攻撃してくる、というのはずいぶん過激な話だ。この60年でアメリカが空爆した国は二十カ国、600万人がそれによって死んだ、と劇中で説明された。何となく、架空の話に思えなくなってきた。