『ナイトミュージアム』

先行上映で見てきた。
何をやっても続かない主人公が、子供の養育権のために就職するのが、閑古鳥が鳴く博物館の夜警。そこでは、毎晩毎晩、不思議な現象が起こる。逃げ出さずに頑張る、というのがメインテーマなのだろうけど、もちろん、物語は純然たるコメディなので、その当たりは個人的にはあまり気持ちがはまらない。博物館の道具立ての思いがけないものが次々と出てくるのを、ただわくわくして楽しむのが一番だ。ロビン・ウィリアムズはやっぱり達者で楽しい。それに、主人公の話芸を見ているだけでも楽しい。この人、顔を見ているだけで何となくおかしい。

「チキチキバンバン」や「メアリー・ポピンズ」のディック・ヴァン・ダイクが、老いた夜警役でいい味を出している。いつも楽しそうな雰囲気が少しも変わっていない。これだけで嬉しくなってしまう。最後にちょっとダンスを踊ってくれる。

帰りに娘と「日本ではこういう理屈抜きに楽しいコメディはなかなか作れないよね」と話し合いながら、二人同時に「三谷幸喜……」と言ってしまった。長く一緒にいると、思考回路が似てくるらしい。理屈抜きに笑って楽しみたい人にお勧め。