『ラン・ローラ・ラン』DVD

『パフューム』の監督の過去作品で、大ヒット作というので、レンタルで見てみた。
この監督、ひょっとして赤毛フリークだろうか。主人公のローラを演じる役者さんは、ブロンドを赤毛に染めている。『パフューム』との共通点はそれくらいだった。同監督の作品とは思えない、あらゆる映像技術を盛り込んでのスピーディーな映画だった。深いテーマもなさそう。タイムパラドックスを感じたりもしたけれど、この辺りを突っ込むと面白さが半減しそうだ。それぞれのパターンの物語の「必然性」みたいなものを感じ取るのが素直な鑑賞法かと。それにしても、この「巻き戻る時間」の感じ。「木更津キャッツアイ」を思い出させる。

タイトルが、『フライ・ダディ・フライ』に似ている。ダディは飛ばないけど、ローラは走る走る、走りまくる。恋人を助けるために。その恋人というのが麻薬の売人で、いわば自業自得。必死に助けてあげる必要も感じないのだけど、ローラはなりふりかまわずがんばる。監督が一番描きたかったのは、女性のこの必死さだそうだ。本当にそうかな。
『パフューム』で興味を持った方には、見てみるのも面白いかも、と軽くお勧めする。