映画「奥様は取り扱い注意」見ました

身体のよく動く役者さんが好きです。年齢性別人種を問いません。高度なアクションをこなしつつ、頭脳•心理戦も似合うノーブルな顔立ちをしている、なんていったら、もう好きになるしか道はありません。私の世界では、日本男優はぶっちぎりで我がアイドルがトップですが、日本女優では現在、綾瀬はるかさん、土屋太鳳さん、清野菜名さん、がトップ3でしょうか。

アクションは、ベースの体力が勝った男性がトレーニングして行うと迫力がありますが、それよりずっと線の細い女性が真剣に取り組むと、その姿の儚さが逆説的に心の強さを表すようで、とても美しくセクシーだと感じます。どちらも好きです。

そんな訳で、行ってきました「奥様は取り扱い注意」。結論から言うと、綾瀬はるかさん、最高。この無垢な愛らしさと強さのギャップたるや!

謎の銃声で終わったドラマの後日談の映画化で、「フライ•ダディ•フライ」「SP」の金城一紀さんが原案を担当されています。また、それらの主演の岡田准一さんが役作りで習得されたカリをアクションのベースにしています。とても実践的な格闘技だけあって、どんな状況になっても迎撃•攻撃の糸口を見つけて、アクションを繰り出していくヒロインのかっこよさがたまりません。2人対大勢のガンアクションは「Mr.&Mrs.スミス」を、ラスボスとの死闘は「ソルト」を連想しました。アンジェリーナ•ジョリーに負けてないかも。

おまけに記憶喪失にかかって、専業主婦をしているシーンでは、市場でお買い物をしたり、丁寧に料理をしたり、日常の描写がとても豊かで、これは「かもめ食堂」なのか?とも思いました。このギャップ。

ドラマで感じた、極めて有能とは言え、1人の工作員に過ぎない女性を、公安が結婚までして見張る設定には無理があるのでは?という疑問も、映画ではきちんと回収されたので、すっきりしました。

ドラマでのキャスト、特に広末涼子さんと本田翼さんが映画に出ていないのも、この設定なら納得です。その分、新しい土地での美しい風景と、出会う人々が埋めてくれます。

続編に関しては、西島秀俊さんが「僕はいないかも知れないけど」みたいな事を言われた理由も最後にわかりました。

一歩間違えば、偏った陰謀論と受け止められかねない金城作品ですが、権力が人を堕落させるのは歴史的に見てありふれた事象ですから、描かれるべきことです。「バイス」見た時も、強く思いました。ジャーナリズム頑張れ、国民を搾取地獄への道から救って、って思いましたもん。ある医療系のコーディネーターが、高いステータスの職業には、それに「なってはいけない」性質の人間が3割を占めている、と証言していました。そうなのかも。その意味で、粛々と物語作りをされている金城さんには敬意を表したいと思うのです。

 

それより何より、楽しかった!ありがとうございました!

 

今日はここまで。

では