「さあ、才能に目覚めよう」

ところで、先に書いた「年収10倍アップ勉強法」に続いて、「年収10倍アップ時間投資法」というのもアマゾンで紹介されたので即購入。その中に紹介されていた一冊。イモヅル式読書……。

「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」
マーカス・バッキンガム&ドナルド・O・クリフトン
日本経済新聞出版社

これは、「ストレングス・ファインダー」にインターネットでアクセスして、本一冊ごとにあるID番号を入力して、質問に答えていくと、各人の5つの強みが割り出される、というもの。それぞれの弱点克服ではなくて、強みを活かしていく、という発想には大いにひかれるところがある。面白そうなのでやってみた。
戦略性
達成欲
内省
活発性
着想
と出た。当たっていると思う。対人関係についての強みがまったくひとつもないのは、「ああ、やっぱり」という感じで、ちと切ない。あまりに的確なので、娘にもやらせたら、こっちもすばらしく的確だった。自分に自信が持てるようになるのがこのシステムのいいところだと思う。

しかし、大脳生理学・心理学上のいろいろな発見を的確にシステム化して、教育やビジネスに積極的に活かしていこう、という動きに関しては、アメリカと日本だとずいぶん格差があるようだ。フォトリーディングマインドマップもそうだ。私が思うに日本の「察しあい」「均一化」の文化あたりがその原因ではないかと。アメリカの方が進化圧が強い、と言い換えられるかも知れない。

PS.
2008.12.31
アムラー」や「シノラー」などの、スターの名前をもじった造語は、一般的にはその人に憧れて言動やスタイルを真似するファンを指す。さて、「カツマー」という言葉が最近生まれた。勝間和代さんのスタイルや言動を真似する人も指す場合があるけれど、著書のリピーターを指して言う、という説もある。私は、後者の定義によれば、本のリピーター率100%のカツマーである。しかも、著書の中に紹介されていた本も、ざっと見積もっても10冊以上は読んでいる。自分の家の机の前に「怒らない 愚痴らない 妬まない」と印刷した(しかも太ゴチック)紙を貼っているくらいだから、客観的に見れば、完全に影響されているわけなんである。

この紙を貼ろうとした時、娘が「お母さんは怒らないし妬まないんだから、愚痴らないだけでいいんじゃない?」と言いつつ、「怒らない 妬まない」をさりげなくはさみで切り落とそうとしたもんだった。複雑な気分。妬まないのは自覚があったけど、怒らないかなあ。いや、それより愚痴ってる? 職場じゃ「愚痴を言わない人だ」と言われているんだけど。「これは見ざる聞かざる言わざると同じで、みっつ揃って縁起物なのよ」と答えて、そのまま貼った。そうか、縁起物だったのか。直観的に言って、ご利益はあると思う。ただし、これらのみっつの解決に「我慢する」「自分をだます」というのはご法度だと自分に言い聞かせた。これって簡単にできるけれど、問題が先送りされる、という致命的欠陥がある。せっかく強みのトップに「戦略性」が来たんだから、戦略的に解決しよう。

『さあ、才能に目覚めなさい』のストレングス・ファインダーで自分の強みを五つ割り出してからというもの、かなりそれを意識して過ごしている。トップに「戦略性」と出たのにはうなってしまった。というのも「戦略」というのは、私の古くからの口癖だからだ。いや、戦略的に考えて実行するのは、私の生来のスタイルだ。人からは決して愛されることはないが、大切な人間や物事を守り、押し上げるのにはまことに都合がいい。最初は正直、このデータベースの信憑性を疑う気持ちがあった。よくある、根拠の希薄な心理テストの類に体裁が似ているせいだ。でも、この「戦略性」がトップにきたことで、信用する気持ちになった。
しかし不思議なもので、私は若い頃から無意識に、工程管理、在庫管理、プログラミング、などなどの、戦略性を鍛える仕事を特に選んできた。業務の標準化とか、資料のデータベース化とか、提案して、却下されれば、昼休み、食事を三分で済ませて自分で勝手に作業した。それが楽しかった。自分の強みを活かす仕事は、傍からどれだけ大変に見えても、本人にとっては充実した楽しいものなのかも知れない。そう思い、自分の強みをますます活かしたこれからの働き方を考えているところである。