経済の暗いニュースばかりの日常

今、娘が就職活動の真っ最中なので、経済ニュースは気になって注意して読むようにしている。
そこらのパニック映画を見るよりずっと追い詰められ感を得られる。
それが、自分と地続きの現実でさえなければ、このダイナミズムを楽しむことさえできそうだ。
現実なので、胃が痛くなる。
娘は毎日元気に活動を続けているので、気持ちが助かっている。
これが若さの威力ってやつなのね。
私にもできることは、娘の参考になりそうな本を見つくろってきたり、話を聞いてあげることくらい。
勝間さんの本を全部購入しているのは、半分くらい娘の就活のサポートの意図からだ。
そんな本を私も読みつつ、娘の話を聞いてて、何だか初めて世の中というものが俯瞰で眺められたような感じがした。
との業種が上り調子で、どの業種が下り坂か、それにはちゃんとこんな理由があって……なんて話を「ほぉほぉ」と言いながら聞いている。
そういえば、建築以外の仕事に目を向けたことって、ほとんどなかったなあ。
子供のときからこの仕事をするって決めてたし、受験はそれ一本だったし。
基本、引きこもりだし、仕事も技術職なので、穴倉でやっているようなもので。
人と話もあまりしないし、新聞やテレビや雑誌もあんまり……って、私ってセミの幼虫なの?(笑)
ところが、こういう段階になると、仕事で忙しくてあまりかまってあげられなかったのが、一気に子供との絆が強まるような。
仕事上のことで、いろいろ聞かれると、自分の経験でそれなりに答えられるし、それが女親だからなおさら参考になるみたい。
そりゃそうだ。
娘が子供の頃は後ろめたい気持ちもあったけれど、うまくできているものだ。

かくいう私も、仕事で切られない保証はない。
そんなことは、ずっと前から覚悟の上だ。
そう思って貯めてたおかげで、もし切られても、娘の学資を全納して、歯の矯正をして、さらに半年は食いつなげられる。
切られる予兆があるわけでもなく、仕事の予定は先まで立ってはいる。
それでも不安がぬぐえないのは、まあ性格ってものだろう。

こういう時は、何かをするのがいい。
現実逃避の娯楽も時にはありだけど、最近では、こつこつ勉強するのが精神衛生上、とてもいいようだ。
今の勉強本ブームを揶揄する人もいるけれど、この辛い時代に自助に活路を見出そうという風潮は、いい結果を社会にもたらすと思う。

そろそろ、私も戦いに撃って出る段階が近づいているのだろうか。
天命を知る50代だから。