三連休は『禅』と『ドラゴン桜』

つい一週間前が長い正月休みだったというのに、またまた三連休だ。

土曜日には、娘と二人で横浜駅から近い「相鉄ムービル」に、「ZEN」を見に行った。
横浜に来てから7年経つけれど、この映画館に行くのは初めてだ。
この映画、神奈川で四館しかやっておらず、横浜ではここだけだったのだ。
新選組!」で、藤堂平助を演じていた中村勘太郎さんが道元を演じて、
クワイエットルームにようこそ」の内田有紀さんがおりんという女性を演じて、
そして何より、藤原竜也さんが北条時頼を演じている。
これはもう見るより他ない。

僧たちが絵になっている。建物や自然が絵になっている。
なのに、市井の人々の澱みの酷さは……。
人々がみな貧しく、生きていく苦しみが深かった時代。

藤原さんの時頼が、合戦で殺した武将たちの怨霊に取り憑かれて苦しんでいるさまは鬼気迫って
オレステス」を連想して、「ああもう、人間は絶対に人なんて殺しちゃだめなんだ」と思った。
この苦悩を禅で救うことができるのであれば、救われない者はいないのでは、と思うほどだ。
道元が、わからずやの時頼を説得するシーンは、だから一番見ごたえがあるシーンだった。
でも、ここで救われておきながら、でっかい寺を建ててやる、なんて言っちゃうんだな、若造は。

禅というか、悟りについては若いときから興味があって、ヨガとか瞑想とか、
いろいろ調べて試してみたりもした。
その甲斐もなく未だ煩悩が多いところをみると、悟りにはかすってもいないようだ。
ただ、とりあえず禅の言葉が伝えたがっていることについては、
「全然わからない」という感じはしなくなった。
後になって「ああそうか」と思うこともいくつもある。
禅による悟りがもたらす真理の数々は、たぶん心の重荷をひとつひとつ軽くしてくれる。
そういう意味では、禅宗とはとても実用的な宗派なんだと思った。
ただ、映画ではもうちょっと道元の悟りを深く追体験してみたかった……贅沢な希望だ。


日曜日と月曜日には、レンタルショップで借りた、「ドラゴン桜」全21巻を一気読み。
漫画はフォトリーディングに適している、という話を聞き、
以前から興味がある「物語化」の中でも、ノウハウ本として「ドラゴン桜」は秀逸だという噂を聞き、
計画して実行した次第。
これは、想像以上に感動した。
使えそうなテクニックはメモした。ぜひ使ってみよう。
東大に入れたい子供や係累がいるわけではないけれど、ビジネスのシーンで使えるヒントがたくさんある。まずは、手帳のフル活用を。
子供のメンタルケアについては、目からウロコの知恵が満載。
これから受験のお子さんを持つ方たちに勧めたい。
いつか孫が生まれたら、私も参考にしたいと思う。

……という連休だった。