映画「DIVOC-12」続報と、オムニバス映画について

「DIVOC-12」の公開日が10月1日に決まったようです。その他にも、秋は楽しいことがめじろ押しです。元気の素がたくさん未来に用意されてると分かれば、何があろうとメンタルなんて何とかなるもんです。

映画ですが、予告の映像も少し流れていました。一編が10分ちょっとというのは、オムニバス形式の映画にしてもやや短めではあります。突然現れたアンナという女性と「時空を超えて旅をする」お話?どんな感じになるでしょう。シュール系を期待します。

監督は、「青の帰り道」の藤井道人監督。最近、「新聞記者」も拝見しました。個人というのは、いつも押し潰されそうで、ギリギリのところで保っているのが常。エリートでも、報道という武器を手にしていても、それはあまり変わらないのだと察しました。なぜ、そうなってしまうのかも。巨悪や体制をスカッと倒す非現実の物語はウケるでしょうが、監督はそこへ行かないのですね。おかげで、私の中の物語の余韻が減衰しません。横浜さんを登場人物にした、新たな長編映画をお待ちしています。

 

さて、横浜流星さんの出演されたオムニバスの映画には、「全員、片想い」と「シュウカツ」がありまして、どちらも配信サービスにアップされています。一言でまとめると、前者は「大人ファンタジー」、後者は「一幕物の緊迫対話劇」、と言うところでしょうか。

短い時間の中で一話完結する物語にはある種の緊張感があります。この2つには共通して「どんでん返し」があります。物語の半ばまで予想もしていなかった結末が訪れる、という意味で。「横浜流星出演のお勧めは?」と聞かれたら、せっかちで面倒くさがりの人にはこの2つをお勧めしようと思います。

「全員、片想い」の一話「イブの贈り物」で、養護施設にて、横浜さんの若き介護士に、フランス語教授だった老女が恋をします。私はここで思考停止してしまいました。8歳年下の元夫からプロポーズされた時にも困ったくらいだから、孫みたいな歳の子なんて、男性以前に「子供」でしかありません。たとえ顔が横浜さんそっくりのいい子でも。

でも、忘れていましたが、主観に年齢はありません。人から言われた社会的なポジションを、ただ演じているだけです。そんなカテゴリーの押し付け合いの辛さに反発して、「女らしく」「子供らしく」「中(高・大)学生らしく」「妻らしく」「母親らしく」にあれほど抵抗したのに、「年寄りらしく」には自らハマるとは、とうとう耄碌したか自分!「自分らしく」ひとつじゃダメなの?

映画見て、自分の中の偏見に気がついて愕然とする事がありますが、この手の気づきは切ないものですね。

 

「シュウカツ」の「拡散」は、もっとサスペンスの要素が強くて、せっかちで面倒くさがりに加え、ロジックの好きな人に一推しで勧めます。優秀な就活生が板についているところが、役者としての横浜さんの才能を強く感じます。横浜さんは素に近いバラエティでは優しく無邪気に見えたかと思うと、時々フラッシュのように鋭くて強い面が瞬間見えて、そこがまた良いのです。そんな、際立った二面性を一幕物で見せる物語です。就活生に気持ちを寄せながらハラハラ見ていて、最後で爽快感をおぼえます。今の若い人たちデジタルネイティブなのでしたっけね。頼もしい。

というわけで、今から映画が楽しみです。どんな物語か、色々想像を膨らませておきます。

今日はここまで

では