映画「きみの瞳が問いかけている」見ました

最近、横浜駅ビル内に映画館ができたので、

そこではじめて見る映画として

「きみの瞳が問いかけている」を見てきました。

 

個人的に恋愛物は守備範囲外なのに、

 なぜこの「きみのめ」を選んだかというと、

横浜流星さんのキレキレの格闘シーンが見たかったんですね。

今年の五月封切だった推しの映画が延期になったせいで、

だいぶ欲求不満が溜まっていたようです。

おかげさまで、すっきりしました。

 

罪を犯す前の違法な試合の暗い目をしたシーン

明香里を守って、上司をぼこぼこにする鬼気迫るシーン

明香里と出会って希望をもって練習や試合に取り組んでいるシーン

明香里のために命がけの賭け試合をするシーン

それぞれ戦っている時の顔がまるで違って、

一人の男性の心の軌跡を見せつけられるようで

まだ若いのに本当に素晴らしい役者さんだな、と思います。

 

ことの発端ですが、今年の初め頃、

偶然ドラマ「シロでもクロでもない世界でパンダは笑う」を見て、

主演二人のアクションに感動したことがきっかけです。

なんか、本物の切れ味。

二人とも美しくて優しげなのに、

いざ闘えば負け知らずなんて、もう最高。

 

実はこの二人の俳優さんを見たのは、これが初めてでした。 

横浜さんが2019年、最もブレイクした俳優だと知って、

自分の情弱ぶりに絶望しました。

それから「他にも同じようなのに出演していないかな」と、

ネットでせっせと調べては、配信サービス等で観てみました。

バリバリのアクション物は、そんなに多くないのですね。

なので、今回の映画はとても嬉しかったです。

 

ところで、アクション映画・ドラマは基本大好きなのですが、

アクションがどれだけ華麗であっても、

闘いの動機によっては感動しにくい体質のようです、どうやら。

今までの鑑賞経験を総括すると、

誰かを守るため闘う、というシチュエーションに

感動のツボがある模様。

その意味で今作は大当たりでした。

 

キックボクサーの塁は、

若い男性としては珍しい感じがするほど人に心を寄せる人で

おかげで自責も強くて、だけど闘うことにかけては天才。

それではずっと辛かったろうと容易に想像できてしまいます。

そんな彼を真っ直ぐに好いてくれるジムの人たちやシスターもいるけど、

悪い人にも利用されやすい、と。

 

でも、そんな魂をもった人だからこそ、

唯一無二の出会いが用意されていたんだと思います。

視覚障碍者の明香里の身体に触らない配慮をするところが

明香里の上司がいきなり肩や腕を触ることの対比で

とてもよくわかって好ましい感じがしました。

嗅覚の鋭い明香里のために匂いにいろいろ気をつけるところも。

塁は、壮絶な生い立ちをもっていながら、

なぜこいうことが自然にできるのかな。

こんな気遣いも相手は見えないからわからないのかと思いきや、

視覚障害を持った人たちは勘がいいのですね。

陰善を積む塁と、それを察知する明香里。

そんな細やかなやりとりで、

出会ってから、段々と距離が近くなっていくところが

とても微笑ましく。

 

かくして二人で生きていくことになって、

やる気スイッチがそれぞれ入って

二人とも生き生きと暮らし始めて

世界が明るくなって・・・

そして、暗転。

すっかり可愛いカップルを見守る気になっていたこちらは、

ショックを受けてしまうわけですね。

この物語書いた方は、ドSですね、間違いありません。

結末はネタバレになるから書きませんが

納得いく終わり方だったと思います。

個人的には、塁をひどい目に合わせた人たちに

天罰が下るところが見たかったですが、

それはまた別の物語で。

 

最近、年齢のせいか、娘がいい年になっても一向に彼氏を作らないせいか、

本気の相思相愛というものに対して

敬意を払うように気持ちが切り替わってきました。

恋愛というのは決して偶然でもランダムでもなく

DNAが引き寄せ合うのだという説もあります。

そのためか恋愛において「においを受け入れる」というのは

重要な条件らしく、「マディソン郡の橋」みたいに、

明香里が塁のパーカーのにおいを嗅ぐところが

とても印象的でした。

人との出会いは、奇跡みたいなものだ、という台詞も

最近、ドラマで耳にしました。

ましてやお互いが無償の愛情を持ちあえる人たちがいたとしたら、

それは奇跡の中の奇跡。

大切にしませんと。

 

例によってまとまっていませんが、感想でした。