エッセイ>少し重めの話(閲覧注意)

私がホームページやブログを始めた目的は、まだ若かった我がアイドルを応援することでした。でも、それが主なのは固定なのですが、「私の大事な人たちを守る」という広い意味の隠れた目的もありました。

その対象の筆頭、私の娘(及び、娘と同年代の子たち)に、私が経験したトラブルを味合わせたくないので、言語化する事で落とし穴の存在を警告する事にしたのです。

学校や社会や家庭でのあらゆるハラスメントを私なりの言葉で語り、どう生きる道を選べば後悔がないかヒントになりそうなものを語ってみました。

そんなひとつ。

女性を狙って、わざとぶつかってくる男性というのは、私の記憶する限り半世紀以上前からいます。ただ、それを言っても「自意識過剰」「被害者意識が強過ぎる」と言われるのが落ちなので、自衛するしかないと思ってきました。妊娠してお腹が大きい時と赤ん坊を連れて歩いている時が被害が最悪でしたが、配偶者に言っても軽く聞き流されるくらいなのだから、赤の他人に言ったところで「被害妄想」だと決めつけられても仕方ありません。娘には、被害の可能性と自衛の心構えを伝授するしかない、と。

ところが最近、駅構内での加害者の動画がネットに出回り、それを重く見た鉄道会社が動き出しました。動画を見て、コメントで女性たちの被害証言の多さを見て、驚いたと言う男性も多いようです。男性だから被害に遭った事がないだけなのに、それをもって「被害なんて嘘だろう」「被害妄想」と決めつけられて来た女性たちの悔しさを、どうか理解してください、と願うばかりです。

でも、加害を楽しんでいる犯人に見つかったら酷い目に遭うリスクを冒して、動画に収めて、ネットにアップしてくださった方には、その勇気に感謝しかありません。どなたかは存じませんが、女性たちの安全向上に多大なる貢献をしてくださったこと、本当にありがとうございました。

それで、ふいに思い出したんですが、建築メーカーに勤め始めた駆け出しの頃、女性技術者第一号というので色々あって、会議でエースが「彼女が仕事の成果と関係ないことで不当な目に会うのを黙って見過ごしたら、自分が不当な目にあった時に抗議する根拠を失う」と言ってくれたのです。さすがエース。ところが、それに対して「えっ?何言ってんすか?こいつ女ですよ?」と名言吐いたやつがいましてねえ(苦笑)。エースに同意する人は、そのコミュニティでは皆無でした。均等法以前。セクハラという概念も存在しない頃でした。

時代は少しだけ進歩したかも知れません。エースのような考え方をする人は確実に増えたと思います。でも、今でも、上司が30代になりたての女性を「おばあさん」呼ばわりした上、辞表を叩きつけられると圧をかけて自己都合退職にします。60代のベテラン女性技術者に「あなたはトシだから、セクハラにあわなくて良いよね」と言ってのけます。この国には、まだまだ進歩していただかないといけませんね。

娘は、私の30年後をついてくる訳ですが、私の「今」を語り続けることは、30年後の娘に生きるヒントをあげ続ける事にもなります。成功も失敗も、共にヒントになります。とても意義を感じます。幸せになって欲しい。それだけです。

さて、娘以外でも、当時の配偶者も私の守りたい対象でした。でも、娘と異なり彼にとっての脅威は彼自身でした。その点は、彼の父親との間に合意がありまして、「一人前にしてやって欲しい」と。特に私が偉い訳でもないですが、生活していく事の厳しさを彼より遥かに知っていましたから。

そんな事情があって、我がアイドルに対して何か含みがあるのか疑われそうな事を、気が重くなりながらも必死で書きました。それを卒業したら、本当に気が抜けてしまいました。

今だから言えますが、当時の元夫のガスライティングを最初から見破っていて、それに気づかないふりをして一般論に見せかけて書いたことも色々ありました。

「なんて素敵な僕。それに引き換え他の奴等ときたら」なるフレーズを複数回書いたのは、元夫のためでした。こういう考え方をする人には訳あってノスタルジーがあるのですが、それが悲惨な未来を招き寄せることも経験済みなのです。

彼は、自分は天才なので努力は不必要だと主張していました。そこで、天才論を書きました。「生きている人間で、僕よりも頭のいい人間に会った事がない」とも言っていましたが、それは三重の意味で真ではありません。解説は今回はやめておきますが、いずれ。

天才中の天才、モーツァルトピカソも、努力も苦労もしました。彼らであればこその努力と苦労を、です。主観的な産みの苦しみについては知りませんが、天才だって、人間だし、社会的存在だし、暮らしがあるのですから。何ひとつ元夫には通じませんでしたが。

今でも、twitterで変わらず上から誹謗中傷をしているそうです。世論の為か「名指ししない」ようになったらしいですが、カテゴリー批判に陥っているのだとしたら、ダサくて、情けなくなります。たぶん死ぬまでこのままでしょう。私と娘のためには絶縁で正解でしたが、その後、彼と歳の差婚して子供まで産んだ人の人生を思うと、気が咎めます。彼の嘘を信じて度々大金を巻き上げられている母親は、半分くらい自己責任なので同情しませんが、他人を搾取するのはやめて欲しいものです。

ただ、ダークトライアドの存在は、広く警告できた気はします。それで良しとします。

 

今日はここまで。

では