ダリ展に行ってきました

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上野の森美術館でやっているダリ展を見てきた。
この後、映画『スキャナー・ダークリー』を続けて見たものだから、私の世界がちょっと変な感じになっている。ダリの独特の世界が、子供の頃からどういうプロセスで積み上げられてきたか、とてもわかりやすい配列と説明で展示されていた。家族、特に父親との確執がどういう絵の要素になっていったか。運命の女性ガラとの出会いによって、何が生み出されたか。世界大戦は、アメリカへの亡命は、エトセトラ。
ダリ自身は、自分の作品が「理解」されるものではない、と言っている。それは、自分でも「理解」できるものではないから、と。それで連想したこと。シュールレアリズムは、自分の無意識を掘り起こす。ダリにとって、死のイメージは「蟻」だとか、そういうことは説明してもらわないとわからないことだったけど、それによって絵の見方が変わってしまった。また、近代の物理学の影響を受けて、まったく新しい着想を得て、地球にない重力場静物画を描いた、というエピソードとか。面白い話がたくさん聞けた。
ダリにとっては感情だけでなく、思考の表現のツールも絵だったのだな。そのダリの絵はインパクトを持って、見る者の意識にも不可逆な影響を与える。そんなことを強く感じた。
尻切れトンボだけど