「木更津キャッツアイ」のほろ苦い思い出

V6の新曲のビデオを見ました。等身大の歌ですね。沁みます。カウントダウンが始まっていると思うと、ちゃんと噛み締めなきゃ、と焦ります。みんな、ちゃんと大人の男の人の顔になりましたね。きちんと生きてきたの、顔を見るとわかります。それにつけても我がアイドルの渋かっこいいこと(結局そこ)。

V6に先立って解散(ではなくて休止?)した嵐は、最近それぞれの活躍が目立つようになりました。でも、嵐の新曲はもう出ないんだな、と思うと、さすがに寂しくなります。こういう感じの強烈なやつが、今年の11月1日以降に来ちゃうわけですね。まずい、今の内に目と耳に焼き付けておかなくちゃ。

ここから本題。

岡田さんと嵐の櫻井さんが共演した「木更津キャッツアイ」のこと、懐かしく思い出します。

岡田さんと、最近退所されたTOKIOの長瀬さんが共演した「タイガー&ドラゴン」と共に、20代の代表作だと思っています。

本当に、20代前半の男の子の、猥雑さと、鮮烈な輝きとを、余すことなく描ききり、街の空気も物語と溶け合った、それまで見たこともない素晴らしいドラマでした。

でも、ドラマの視聴率はひどかったのでしたっけね。自慢して言うことじゃないけど、私は自分が気に入れば満足で、視聴率も興行収入も特に気に留めたことのないエゴイストです。でも、それが岡田さんの出演作となると話は別です。「次に繋げたい」と思うからです。そう、エゴイストなので、好きな役者の出演するドラマや映画を見続けたいのです。なので、内心はらはらして視聴していました。

プロデューサーの磯山さんは当時、ご自身の仕事での体験を題材にした漫画も連載してらっしゃいました。それによれば、「木更津キャッツアイ」の視聴率がどんどん低下していくのを、連絡を受けるたび泣きながら聞いていたとのことです。こんなにぶっ飛んだとんでもなく面白いドラマを作ってしまうからには、どこか達観していらっしゃるんだろう、と思い込んでいたから、ひどく罪悪感を感じてしまいました。

更に、主演の岡田さんが「やっぱり俺じゃダメってことですかね」と言うのを「そんなことないって」と慰めた、なんて聞いたら、居ても立ってもいられない気持ちになりました。我がアイドルは、とんでもなく強い子だけど、心が石や鉄でできてるわけじゃないって、ファンを名乗っておきながら何でちゃんと肝に命じて置かなかったんだろう。ああそんな自分が嫌! こんな面白いものが受けないのは、国民の方に問題があるに決まってる•••ファンだったら、これくらい不条理なまでの愛情を注がんか、自分! ただ、ドラマのDVDは異例の50万枚売上を果たして、その実績を踏み台にして続編の映画が2つ作られました。国民には問題なかったのですね(笑)。

問題あったのは、「その時間にテレビの前にいてチャンネルを合わせないと、視聴率にカウントされない」という、システムの方です。おそらく。ドラマは金曜日の夜だったから、私は録画予約はしつつもリアルで見たくて、残業も花金の誘いもすべて断ってました。仕事場の飲み会は金曜日が多かったけれど、熱狂的な岡田准一ファンだと普段から根回しで言いふらしたお陰で、パスしてもそう咎められませんでした。陰口叩いている人はいたみたいですが、天に恥じることはしてないので、痛くも痒くもありません。もともと飲み会嫌いですしね。つまり、タイミングの問題でしかなかった、と。

ともあれ、セルDVDがこの世に現れて、ネットの口コミでドラマの面白さを「後から」知って買う人たちが、この「#木更津」を埋らせなかったことになります。そう言えば、この頃は番組のネット配信なんてものも存在しませんでした。

最近は、連ドラをほとんどリアルタイムではなく配信サービスで見ています。今リアルタイムで見ているのは「着飾る恋には理由があって」のみ。見るきっかけは、そんな贔屓の役者•製作者のを別にすると、ほとんどTwitterでの口コミです。ライフスタイル的に、それが一番楽で楽しめます。本当にいい時代になりました。

ところで、「#シロクロ」は、たまたまテレビをつけたらやってて、何だか異様な空間の中に異様な衣装をまとった女の子と、異様にカッコいい若者がいて、大好きなアクションが繰り広げられて、ハマったのでした。つまり偶然。

これで好きになった横浜流星さんの過去ドラマ•映画は、すべてネット経由で見ました。一部課金のあるものもありましたが、レンタルショップで借りる手間を思えば、タダ同然です。気に入ったものは、Amazon primeで購入できるところもとてもスッキリとしています。こんな風に「#木更津」の頃にネット配信があったら、どんな感じになっていたでしょう。

最近、テレビ誌で岡田さんが、「ザ•ファブル」と「燃えよ剣」を、アラウンド30の時の代表作「SP」と「永遠の0」と対比して語ってらっしゃいました。「#木更津」の頃から、いえ、最初の一作から、一瞬も揺らいだことのない、作品に真摯に取り組む人柄が、名作を産み続けて今日まで来たのだと思います。おかげさまで、とても幸せです。

これからも、どうぞよろしくお願いします。

 

今日はここまで

では

 

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木更津を聖地巡礼した時の記念写真。

バンビがモー子を、ユッケがぶっさんをおぶって歩いてわたった赤い橋。


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橋の上から見た、木更津の海。