雑誌ラッシュ

映画の公開に向けて、雑誌ラッシュが続いている。
スペシャルドラマや舞台、『木更津キャッツアイ 日本シーズ』『東京タワー』『フライ、ダディ、フライ』のときもそうだったけど、このキャンペーンの雑誌ラッシュというのが思いのほか楽しい。写真もアイドル誌とはひと味違ったものが多い。作品のイメージとあわせる、というコンセプトがあるのだろうか、その時々のカラーがベースにあるような気がする。岡田くんが出演した今までの作品イメージに「かぶった」ものが少ないせいで、それぞれ違った味わいがあって、コレクションとしてはかなり充実した感じになっている。
花よりもなほ』は、カラーとしてはコメディというか、ふんわりした感じ、なのだろうか。まだ観ていないのでなんとも言えないけれど。岡田くんの表情が柔らかいので、そんな気がする。インタビューにしっかりしたものが多いのも、この時期の雑誌の良いところだ。映画や舞台の専門誌となれば、プロの役者としての彼のいろいろな意見も突っ込んで聞ける。ファン暦がそこそこ長くなってくると、インタビュアーとの相性にもいろいろあるのがだんだんとわかってくる。専門誌はその点概ねいい感じでインタビューが行われているようだ。

ところで、ピクトアップには、是枝監督のロングインタビューも載っていた。
私が今まで、岡田くんが共演者に合わせてその場で調和する「適応力」と表現していたものは、『受け』というのか。シンプルな日本語なのが、新鮮に感じる。いや、この言葉がこの意味で使われているのは何度も聞いたことはあるのだけど、それが一体何を指すのか、今の今までわからないで来た。かつて、三浦友和さんが若手の中では珍しく受けができる役者で……と言われているのを読んだことがある。確かに、20をちょっと過ぎたくらいで、山口百恵さんのその年齢の少女にはあり得ないほどの存在感を受け止めて芝居ができたのは、今考えるとすごいと思う。あの時は年上の人だったからわからなかった(今でも年上だけど)。やっと言葉と実体が繋がって、はじめて理解できることがたくさんあった。

『受け』のできる役者というのは、つまり共演者を際立たせることができて、それによって自分も光ることができる役者、だと思うけど、この解釈で間違いないだろうか。岡田くんが共演した方たち、それまで何度も見たことがある役者さんなのに、急にその魅力のとりこになってしまった……なんてことは数えるのも面倒なほどあるけれど、それは単純に私が岡田くんのファンだからだと思ってた。だけど、じゃあ、それ以前に、自分が特に好きな俳優・女優の共演者をそんな風に受け止めてきたかと言うと……そんなことはなかった。つまりは、これが岡田くんの七つの魔力の内のひとつなんだな。岡田くんのそばに立つと、隠れていた魅力がひき出されてしまうのなら、私も一度そばに寄ってみたいな(上目遣い)。と言うか、会いたいな。映画の公開まであと一月半か(ため息)。

久しぶりのファン語り。