2005-09-12から1日間の記事一覧

詩~『踊り子』

あなたは踊り子 根をおろさなくったって どこへでもいける この身ひとつさえあれば どこででも生きていける そう胸を張るあなたの 隠れた淋しさを 人は探し出そうとするだろう わけのわからない不安に駆られて でも あなたは のびのびとした両腕両足で 見え…

詩~『青いバラ』

青いバラ 咲いた 花ことばは「不可能」 諦めを知らない 錬金術師 咲かせた それは 宝くじみたいなもの 「諦めない」 美しく響く 自分と関わりさえ なければ あなたを諦めない人 見ていると 悲しいでしょう 上手に諦める 技をきわめなくては 新しい 青いバラ…

詩~『コンサートスタッフ』

いたずらぼーず おてんばむすめ しかけをつくる ここをこうして ああなってこうなって こころの底から楽しんで こころの底から大まじめ だます快感は だまされる快感に 一粒で二度おいしい 変幻自在の舞台 すべての予想を 楽しく裏切る まずは見てのお楽しみ…

詩~『ざわめき』

意味のある 文字を紡ぎ すっからかんになるまで 吐き出し それから後は 意味のない 羅列の上を 石蹴りの要領で 飛んでいく 細工はリュウリュウ 仕上げをゴロウジロ 行きたい場所はあるけれど 飛んでいくのも快感で 飛べる自分もちと誇らしく 詰めの甘さが 玉…

詩~『ゆかり』

ゆかりの街を ゆかりの野を たどるように歩く 花の香 木の香 風の音 水の音 まだ名付けられていない それらすべてを 全身で 細やかに受け止めながら おもいでが いつどこで どんなわけで よみがえるのか どんな意味をもって 結び合わさるのか 未来は混沌とし…

詩~『完璧』

「完璧なものは大好き」 快活な少女は言った。 いつまで見ても飽きないから こころが洗われていくようだから こころを吸い取られないように 大人の分別を保つんだよ そんな言葉に惑わされない だって「今」だけが人生だから 見ている「今」だけがすべてだか…

詩~『いじめられっこの君へ』

地味な方が生きるのが楽なんだよ 地味だとこころが楽しまないけどね 何もしなくても目立つやつはいるね そう生まれついてるんだ 自分が目立つのは面倒なのに 目立つやつがなぜだか妬ましい そういうやつ いっぱいいる 君はどっちがいい? 誰も自分を選べない…

詩~『HOLD』

大切な子を抱きしめてると 大切な子はキモチいい 抱きしめてるワタシもキモチいい だから 抱きしめるのが その子の為だったのか 自分の為だったのか わからなくて 考えても どうせわからないので 考えないでいる いつしかその子は 広い世界を見てみたいと 飛…

詩~『ノスタルジー』

辛いことがあるたびに ときおり開く ふるい宝箱 汚れてくたびれたテディ・ベア ガラスのペンダント 色あせた写真 そして 今よりも若かった日の 想い出 それは「懐かしさ」 記憶のかけらの ひとつひとつに よりそう 泣きたいようなしあわせ その時は しあわせ…

詩~『少年』

「こんな人だとは思わなかった」 そんなコトバを聞きたくないばかりに ちょっと悪ぶる 繊細な少年が好きでした かぶった仮面が 一人歩きすれば 自分が撒いた種なのに よけいに傷つく そんな不器用さが好きでした 傷つく分だけ 傷つける人間にはなるまいと こ…