詩~『楽園へ行こう』

南の島へ行こう
海を越え楽園に行こう
いろとりどりの花が
咲き乱れ
垂直にさす日光を
体中でうけとめて
酸素を吐き出す
天国と地続きの場所
南の島へ行こう

いつも
何かしないではいられない
そんなあなたなら
いっそ何もしないで
太陽と雲のシンフォニーを
享受したらいい
耳を楽しませ
目を楽しませ
こころを休ませ
植物のように
すべてを受け止めてみたらいい

味を知るだけなら
全部食べる必要ない
一口かじれば
それでじゅうぶん

何を感じるか
自分を試してみよう
ものの色をくっきりとさせるため
背景に別の色をもってくるように
いま生きていることを
そうやって
もっとくっきりと
わかってみよう

南の島へ 楽園へ
行ってみよう