詩~『春』

ねこは縁側で
百万年前と同じように
ひなたぼっこをしている

ねこやなぎは庭で
百万年目の
夢を見ている

いつまでも続く春の
うららかなひざしに
まどろみと
うつつとの境界線を
行ったり来たり

うつら…うつら…

この世には
私と 
春と 
ねこと 
ねこやなぎしか
いないみたいに