詩~『タンポポの酒』

私はつくる
日だまりのタンポポ
太陽の光から
とりわけ金色の束を漉しとり
さくさくと
小さなこよりにして

私はつくる
タンポポから火の酒を
金色の花弁から
金色の液体を絞り出す
念入りに仕込んだら
月日が熟成してくれるのを
膝の上に黄ばんだ本をのせて
真剣に暇つぶしをしながら待つんだ

私はつくる
タンポポの酒から黄金の日を
目の中で地球は限りなく貧しく芸もなく
くるくると回るので
細かく陰影をつけなくては
未来のどこかで
ミダス王のように
黄金を食べて暮らそう、と