詩~『ゆめみていたことは』

ゆめみていたことは
ちからをかんじたにんげんが
いちどはのぞんだことで
だれもかなえたものがいない
どんなにうつくしくても
どんなにかしこくても
どんなとくべつなちからをもっていようと
そういうことだと しったから
このごにおよんで
いいたいことは なにもない

だから
くちにだして のぞむことは
いちばんほしかったものじゃなく
いつだって にばんめのもの
それができると おとなとよばれる
くみとって わかって いたわって
しらないふりを おたがいに
そんな やさしいかんけいで
いられるといい

ゆめみていたことは
かみのふねにのせて
しずかなうみに ながしたらいい
いつか きっと
たましいのみなもとへ
たどりつく
そこでゆめはうたになる