『レジェンド・オブ・ゾロ』

日曜日、『レジェンド・オブ・ゾロ』を見てきた。前回の『マスク・オブ・ゾロ』から十年後のお話。主演ふたりのカップルも、やっぱり前回からしっかり年をとった。もちろん、魅力的ではあるんだけど、『ロミオとジュリエット』ぶりが新鮮だったので、少し切ない。にも関わらず、前回にも増して豪快で面白かった。

前回、仕事場で『どんな話?』と聞かれて、メキシコ領の時代のカリフォルニアを舞台にした『インディージョーンズ』だと説明した。我ながらいいたとえだと思ったが、誰もぴんと来なかったようだ。この業界、私くらいの頻度で映画を見る人は少数派に入るので致し方ない。アクションかくあるべし、というくらい派手なシーンの連続。理屈抜きにすかっとする。テンポがとても速い。役者のアップを丁寧に移したかと思うと、はらはらどきどきの展開にすぐに移ったり。こんな展開は、とても贅沢な感じがする。
特に、アクションということで言えば、宙返りを多用したところ、馬の芸の限界を極めたような追跡劇、数々の格闘シーン。ゾロのかっこよさももちろんのこと、キャサリン・ゼタ・ジョーンズの男性顔負けのファイティング・シーンはすかっとする。

アクション映画については、テーマについて何を感じたか、くどくど感想を書くのは野暮な気がするのだけど、ヒーロー物、特に覆面のワンマンアーミーを描くに当たって、スピルバーグ監督のことだから、やっぱりこういう、アメリカの人種間のトラブルの根みたいなものを選んで題材にもってくるのだな、と思った。『プライベート・ライアン』のようなストレートな描き方と同時に、さりげなくエンタテイメントに混ぜて表現するテクニックも駆使して。アメリカが現在戦争をしているから、この映画が本国においてどういう目で見られているのか、とても気になる。

ところで、余談だけど、『フライト・プラン』のキャンペーンで、ジョディ・フォスターが来日していたため、毎日そわそわしていた。遭遇するチャンスは限りなくゼロに近いいが、海を挟まずに、同じ土の上に立っていると思うだけで嬉しい。しかし、キャンペーン目的の番組で、女優としての格を無視した妙ないじられ方をされていたので、昨夜は危うく某テレビ局に講義の電話を入れた上、ブログでプロデューサーおよび某タレントさんを、神をも恐れぬ暴言でこき下ろしてしまうところだった。とどまったのは、ジョディ・フォスターが大人の対応をしていたから。「日本を嫌いにならないで」と伝えたい。
ともかく、28日は『フライト・プラン』を見に行く。翌日は『オリバー・ツイスト』を。