『着信アリ2』『パイレーツ・オブ・カリビアン』DVD

連休中、DVDをふたつ、娘と一緒に見た。どうも、和製ホラーは恐過ぎるから敬遠してたんだけど、娘のたっての願いで、『着信アリ2』を。我が家ではいつも『ミムラねえさん』と呼んでいるミムラさんが主演だ。瀬戸朝香さんも出てるし、キャストにはまったく文句はないのだが、何だろこの後を引く恐さは。悪霊が、こんなにはっきり姿を現しているのに、とてつもなく恐い。
ところで、密かな楽しみのサンプリング当て。
最初の、中華店のオヤジさんが死ぬシーンは、映画『エンゼルハート』。
シャワーでの殺人は、映画『サイコ』。
携帯の映像に霊が写るシーンは、映画『リング』。
悪霊の手がいきなりぱっと出てくるところは、映画『キャリー』。
布袋がうにうに動いているところは、映画『箪笥』。
女性記者の結末は、映画『シックスセンス』。
ところで、私はあとずっと恐くて仕方がなくて、トイレに行くのもびくびくしているのだけど、娘は一晩ぐっすり寝たら、もう全然恐くないようだ。何だろう、この違いは。単純に、私の方が切り替えが下手だってこと? あまつさえ、娘は、悪霊の女の子が子供の頃の自分に似てる、なんておそろしいことを言う。私には、絶対に言えないことだ。
また、今回興味深いことに気が付いた。『キャリー』もそうだったけれど、都市伝説にも『いじめられっこの復讐』なるものがパターン化している。これはどういう心理に基づくのであろうか。非差別カテゴリーの人々の居住区が、天災などのたびに加害を捏造されて襲撃されたりするような、そんなのと関係あるだろうか。ヒーロー物が、人間の闘争を描くのに便利なツールであるように、ホラーというジャンルでしか描けないものがだんだん見えてきた気がする。もうちょっと熟成させよう、このテーマは。
口直しに、次の夜『パイレーツ・オブ・カリビアン』を見た。もう何の文句もない。ジョニー・デップ最高。オーランド・ブルームもいい! ジョニー・デップは、『シザーハンズ』の頃からティム・バートン物で何作品か見ているけれど、この作品が出世作だということだ。個人的には、『スリーピー・ホロウ』のような、「この人にしかできない役だろうな」みたいなのが好みだ。本人も「変わり者を演じたい」と言うだけあって、変わった人の役が魅力的だ。毎週ジョニー・デップのDVDを見ようと、娘と指切りげんまんした。