詩~『星に帰る人へ』

あなたの魂が生まれた星は
夜空に光って 見つけられる星ですか。
それとも どこか気の遠くなるほど
はるかな星でしょうか。
ふるさとの人々は
あなたと同じ目をしていますか。
世界を変える力は
その 深く澄んだ瞳に宿るものなのですか。
そこには 喜びがあるでしょうか。
そこにも 悲しみがあるのでしょうか。

あなたの目に 地球はどんな星ですか?
人は 本当に星と同じほどに 重い存在ですか。
それは 弱い人間が自分についた
悲しい嘘には見えませんか。
日々生き長らえるために
日々死んでいく
そんな星ではないですか。
信じたいのに 疑いあい
愛したいのに 傷つけあう
そんな星ではないですか。
それでも 子供たちを愛してくれますか?

私たちの愛情は あなたを弱らせるでしょうか。
それとも 力づけになるのでしょうか。
しあわせですか。
ひとりぼっちで さびしくないですか。

あなたが歌うので 蒼穹はどこまでも広がり
あなたが踊るので 風は光って走る
あなたが笑うので 花は外にも内にも咲きこぼれ
あなたが涙をこぼすので 慈雨が大地を癒す

あなたがいるから この星はまだ美しく
でも
あなたがさびしいので この星も青く孤独なまま。

いつか星に帰る人
何を望むの?