詩~『少女』

はじける音をたてて
君は花開く
「すっかり女らしくなって」
そう目を細めるのは
君の母親という人だろうか

君が
自分のために用意されている
と勘違いする者から
君の愛らしさを
守るために
私はここにいる
決して感謝などはされるまい
それも知っているよ
順送りだから

天然自然が
君の頬をうすべに色に染めるのと
人工の飾りつけが
君を疲れた大人の女にするのと
どっちが先か
君は
今年咲いたばかりだから
まだ知らないのだろう