『花とアリス』DVD

さてさて、例によって『岡田くんゆかり』の映画鑑賞である。
TVドラマ『タイガー&ドラゴン』で、岡田くん演じる竜二のお店『ドラゴンソーダ』の店員リサを好演していた蒼井優さんが主演をつとめる映画である。マニアの間では、傑作と名高い、らしい。女子高生の暮らしの淡々としたスケッチのようなのに、なぜか退屈しない。台詞がナチュラルで新鮮なのと、女の子が二人ともすばらしいからだろう。

ところで、蒼井優さんをドラマを見たときに一目で「いいなあ」と思ったのだけど、映画を見て、何が一番いいのかやっとわかった。喜怒哀楽のイメージに落差があるっていうか……特に、普通の顔の時と、笑った時のギャップがすさまじいのだ。普段は、悲しい顔っていうほどじゃないけど、なんとなく寂しげで、自然に「泣いちゃう? ねえ、泣いちゃう?」と、はらはらした気持ちになってくる。そこへぱーっと花が咲いたみたいに明るくてふわんと丸い良い笑顔に転じるから、天から「桃の花!」と言葉は降ってくるし、やられてしまうのだ。
一番のツボは、最後のバレエシーン。これは必見。

もうひとつ気がついたけれど、優さん演じるアリスが、オーディションで制服のままバレエを踊るシーンで、「パンツが見えちゃう」と言われて「へるもんじゃないんで」と踊り続けるのと、受かったという電話を受けて「がんばりますんで」と言う台詞に、リサを感じた。ドラマの「メイル、待ってますんで」と言ったところが妙に心に残っていた。可愛い女の子なのに、可愛い子ぶってなくて、真面目で、一生懸命で、甘えるのが下手で……なんて性格が、ここに集約されている気がした。

また、DVD探して見よう。