『選挙にいかなきゃだめですか』 05/06/19 宮崎哲弥さん

-6/19放送
宮崎哲弥さん
テーマ:「選挙にいかなきゃだめですか」
ある弁護士の方から、「日本は法治国家じゃないんですよ」と笑って言われたことがある。裁判を進めるに当たっての、戦略の立て方には、法律だけの知識ではない、もっとメンタルな部分のシェアが大きいのだということだ。その点、真に法治国家と言える国はどこか、という話で真っ先に上がったのはオーストラリアだった。今回のお話で、オーストラリアは、日本のように選挙が権利ではなく、義務であるとうかがって、その話も同時に思い出した。
しかし、若者が政治に興味を持つ、ということで言うと、私たちのすぐ上が全共闘世代ということがある。この同時代の人で学生運動に入らなかった人は、逆に「ノンポリ」と言われたことにコンプレックスを感じていたりする。話をしていて、時々それを感じる。ところが、私たちまで来ると、逆に政治に興味を持つ若者は大学生の中でも少なかったような気がする。政治に関わる若者、というと、何かとてもうさん臭い感じがしたものだ。あの時代に若者の政治離れは進んだのだろう。無力感にとことん支配されてしまったような。
ところで、そんな流れを感じて、「成人の儀式」が日本からなくなってどうこう、と書いていた時に、どうもこの論を押し進め過ぎると徴兵制の復活を後押ししていることになってしまうなあ、と気が付いた。宮崎さんが指摘されているように、徴兵制が復活した時に、岡田くん当たりはあぶないので、男の子を生まなかったからと言って私もうかうかしていられない。
しかし、明治維新の頃以上の面白い時代というのは、若い人間の感じたり考えたりすることが、国のメインの考えになっていく可能性がある、ということだ。もちろん、そこで時代は流れを大きく変える。というわけで、以前からたびたび言っていることだが、オピニオンリーダーとしての岡田くんには、とても期待しているので、よろしくお願いします、ということで。この番組に対する私の期待も、たぶんそれを土台にしているのである。