物語考>架空の組織の話〜「DCU」

今朝、来年1月の日曜ドラマのニュースが飛び込んできました。「DCU」。阿部寛さんが主人公の、水中捜査に特化した架空の組織のお話ということです。

ニュースでは、主役よりも横浜流星さんの出演の方にスポットを当てていました。役に合わせて早くもダイバーの資格を取られたタイミングだった模様で、いい感じの写真が何枚もアップされていました。これ、おそらくドラマの映像じゃなくて、ダイビングスクールの映像なんですね。心なしか腕の三角筋が、駿くんの時より逞しくなったような。映画「流浪の月」の役作り&撮影もあるし、大変なスケジュールの中でも充実してらっしゃる様子なのが、視聴者としても嬉しい限りです。映画もドラマも楽しみです。

 

ところで、そんな架空の組織のドラマが、ここ何年かヒットしています。「アンナチュラル 」「TOKYO MER」等。既存の組織に新しいコンセプトの実験的チームを作る、という設定となれば、「相棒」「SP」「MIU404」「青のSP」「ラジエーションハウス」等々。

日本は、バブルが崩壊してから後、何度も大災害に見舞われ、リーマンショックにも見舞われて、経済が低迷してなかなか浮上できません。そのせいか、教育や医療や治安に綻びが目立つようになった感じがあります。コロナ禍で、特にこれまで医療に資源を割くのに不十分だったのが、明らかにもなりました。それに対してお金や人力を無制限に注ぎ込めない以上、社会システムを改善して解決に向かおう、という発想が制作者の方たちに生まれているのかな、という印象を持ちました。そして、数字から推して、そんな物語が大衆に受け入れられているのは明白です。

登場人物たちは、ある意味非常に尖った人間です。在来の「社会人像」「男(女)性像」から1ミリでも外れると、他人に迷惑をかけているわけでなくてもバッシングに遭う世の中で、その「尖って外れた」部分を武器にして、闘います。彼らには一貫して強い目的意識・使命感があります。それが物語の中では有能にして魅力的な人物として、生き生きと描かれます。これは、ファンタジーにして、人々を自己成就に誘う暗示なのかと。

確かに、権威に忖度など一切しない法医学者などは、嫌われるでしょうが、かくあるべし、という感じです。また、「SP」がヒットした後、それまでになく優秀な若い人がSPを志願してやってくるようになったそうです。

さて、殺人被害者より行方不明者の方が2桁多い日本では、水が関係しているのでは、というケースが多いそうです。「DCU」は、そのポイントを突くドラマなのですね。今までに見たことのない切り口です。早くも楽しみです。

横浜さんにオファーが殺到しているのでは、という私の勘は当たっていますか? しかも、チャレンジングな役や、役作りに技術の習得が必要な物が次々と来ている状態、しばらく続いたりします? もしそうなら、楽しみなことです。願わくば、近い将来に時代劇を。できれば戦国武将を。あ、でも馬に乗る練習は時間がかかるから、無責任に願うのはダメですね。口に出して願うと叶いやすいそうなので、言ってみました。

今日はこのあたりで

では